工場の作業台に、ひとつ、またひとつ。
切り出された金属のパーツが、
静かに並び始めます。
まだバラバラのまま、
無機質に見える部品たち。
けれど、そのひとつひとつに、
これから形を成していくための
役割が込められています。
金型のそば、作業台の上、
治具の間に置かれたパーツたちは、
組み立てられ、削られ、磨かれながら、
少しずつ、確実に製品としての姿を
見せ始めていました。
完成は、まだ先。
けれど、「あと少し」「ここまで来た」という
手ごたえが、作業の手を軽くしてくれます。
形になっていく過程には、
ただ作るだけではない、
手仕事ならではの温もりがあると感じます。
焦らず、慌てず、ていねいに。
今日もまた、
小さな一歩を積み重ねていきます。


