
燕三条の町工場で作る伝統の道具
お祭りの屋台や縁日で見かける「カルメ焼き」。
砂糖を火にかけてふわっと膨らむ、どこか懐かしいお菓子です。
そのカルメ焼きを作るための専用道具が
銅製カルメ焼きのお玉です。
実はこの道具、
燕三条の町工場では一枚の銅板から作られています。
今回は、
私たちが製造している「銅カルメ焼きのお玉」の加工工程についてご紹介します。
○1枚の銅板から作るプレス加工
カルメ焼きのお玉は
まず1枚の銅板から加工を始めます。
プレス機を使い、
・お玉の形状を作る
・縁を立ち上げる
・形状を整える
など、
3〜4工程のプレス加工を行います。
銅は柔らかい金属ですが、
きれいな形状を出すためには
何段階もの加工が必要になります。
○ハンドル金具もすべて銅で製作
お玉だけでなく、
ハンドルを固定する金具も銅で作ります。
この金具も
・打ち抜き
・曲げ
・形状加工
など、
3〜4工程のプレス加工が必要になります。
小さな部品ですが、
この部分の精度が
使いやすさや耐久性を大きく左右します。
○なぜ銅なのか
最近は材料価格の高騰で
非鉄金属は非常に高価になっています。
それでもカルメ焼きの道具は
昔から銅が使われてきました。
理由はシンプルです。
銅のほうがカルメ焼きがよく膨らむからです。
銅は熱伝導率が非常に高く、
火の熱が均一に伝わるため
・砂糖が均一に加熱される
・膨らみが良くなる
という特徴があります。
昔から屋台で使われてきた理由は、
こうした素材の力にあります。
○持ち手には国産の天然木を使用
仕上げには
木製ハンドルを取り付けます。
木のハンドルには大きな理由があります。
・熱が手に伝わりにくい
・手触りがやさしい
・滑りにくい
使うのは
国産の天然木です。
長く使える道具にするため、
素材にもこだわっています。
銅製品は管理がとても大切
銅は美しい金属ですが、
管理を怠ると
・変色
・シミ
・酸化
などが表面に出てしまいます。
そのため私たちは
・加工中の扱い
・製品の移動
・保管方法
などにも細心の注意を払っています。
実は銅製品は
天候にも影響を受ける素材です。
湿度や気温によって
表面の状態が変わることもあります。
ひとつひとつ丁寧に作る町工場の仕事
カルメ焼きのお玉は
決して大量生産の道具ではありません。
プレス加工
組み立て
仕上げ
すべての工程を経て
一つ一つ丁寧に作っています。
縁日の屋台で
子どもたちがカルメ焼きを作る姿を見ると、
こうした道具が
今もどこかで役に立っているのだと感じます。
町工場の小さな道具ですが、
これからも丁寧に作り続けていきたいと思います
