仕上げ作業の一日。
指先をそっと滑らせるたびに、
金属の表情が語りかけてきます。
わずかな歪み、見えない段差、
触れたときの違和感。
目では気づけないものも、
手は確かに感じ取ってくれる。
今日仕上げたのは、ステンレスのアンサシ。
鏡のように磨かれた表面に、
細かな傷やズレがないか、
何度も確かめながら作業を進めました。
手から伝わる声に耳を澄ますことで、
製品に込める想いも、
自然と深まっていくように感じます。
ただきれいに仕上げるだけではなく、
使う人にとって、
気持ちよく手に馴染む一本を目指して。
今日も、手と心を重ねながら、ものづくりと向き合った一日でした。
