こどもの日。
世間では鯉のぼりが空に泳ぎ、
家族で過ごす時間が流れているのでしょう。
休憩中、ふとコーヒーを飲みながら
作業の手を見ました。
がっしりとした手のひら、硬くなった指先、
油の染みついた爪。
「いつから、こんな手になったんだろう」
と思わず笑ってしまいました。
昔は、この手も小さくて、
道具をうまく握ることもできなかった。
それが今は、無意識に締めたり削ったり、
支えたりできている。
道具を扱う技術も、考え方も、
すべては時間の中で身についたもの。
だからこそ、
これから出会う“まだ小さな手”にも、
少しずつ受け継いでいけたらと思います。
今日も、この工場の中で、
手は語り続けています。
それぞれの人生と、積み重ねた時間を。
